救出
小雨の中、ゴミを出しに行ったら、どこからか「びゃあびゃあ」と声がする。にゃあにゃあ、みゃあみゃあではない、かなりせっぱつまった、猫の鳴き声。どうも近くに止めてある自動車の辺りから聞こえてくるようだ。怪我でもして動けなくなっているのか、と車の下を覗き込む。いない。車内にもいない。付近を捜しても見当たらず、やはり、鳴き声は車から聞こえてくる。ひょっとして、変なところに入り込んでいる?と思ったものの、どうすることもできず、ウチに戻った。
2時間ほど経って外に出ると、ゴミ置き場の前に消防車が止まっていた。火事ではなさそう。ということは、さっきの猫か!? 思ったとおり、車のエンジンルームに猫が入り込んで、出られなくなったとのこと。冷たい雨の降る中、少しでも温まろうとしたんだろう。すでに救出劇は終わっていて、どんな猫だったのかは分からず。
さらに2時間後、また外へ。「びゃあ」と声がして、そちらを見ると灰色のシマ猫が歩いていた。ずっと鳴いていたせいで、変な鳴き声になってしまったらしい。こちらに気がつくと、すぐに逃げてしまったので、次に見かけても分かりそうにない。ともかく、どんなに寒くても、車の中には潜りこむんじゃないぞ!